導入事例集|SynQ Remote(シンクリモート)

現場の「生きた記録」が判断材料に。ヤマト住建が挑む、AI議事録を活用した現場判断の迅速化

作成者: QUANDOブログ編集部|2026/07/31 2:41:05

高気密・高断熱な省エネ注文住宅を中心に、設計・施工からリフォームまでをワンストップで手がけるハウスメーカーのヤマト住建株式会社様。

 

全国規模へと拠点が拡大し、一人の担当者がカバーするエリアが広がり続ける同社は、現場管理の効率化や遠隔地とのコミュニケーションを円滑にするため、SynQ Remoteおよびその新機能である「AI議事録」を導入しました。

 

施工品質を左右する重要な「配筋検査」や「配置確認検査」の遠隔化や現場サポートにおける具体的な効果、とくに「記録の蓄積」から一歩踏み出し「現場ナレッジの活用」を目指す今後の展望について、建築事業部の尾崎部長と、アフターメンテナンス事業部の阿出川主任にお話を伺いました。

 

企業プロフィールヤマト住建株式会社(本社:兵庫県神戸市中央区) 設立:1990年1月 / 資本金:3億1,900万円 / 従業員数:772名(2026年3月現在) 事業内容:注文住宅事業、分譲住宅事業、不動産流通事業、リフォーム事業、中古住宅買取再生事業


 

導入前の課題とSynQ Remote選定の理由

急速な多拠点展開にともなう移動コストと「現場管理」の限界

―― まず、SynQ Remoteを導入された背景と、これまでの課題について教えてください。

尾崎部長(建築事業部):

現在、ヤマト住建は大きく分けて 5 つのブロックにエリアが拡大しており、全国展開が急速に進んでいます。拠点が増えるほど一人ひとりの物理的な距離は離れ、簡単に行き来ができなくなっていくため、「現場へ行くことによる管理」が不可能な組織体制になりつつありました。移動時間も含めて「管理がしきれない」という状況の中で、ICT ツールを使った遠隔管理の体制構築は不可欠でした。



アカウント・アプリ登録不要で、職人さんでも簡単に使い始められる操作性が決め手

―― すでに社内で使っていたコミュニケーションツールなどと比較して、SynQ Remoteのどのような点を評価されたのでしょうか。

 

尾崎部長:

最大の決め手となったのは、現場に入っていただく外部の職人さんであっても、アプリアカウントの登録不要ですぐに使い始められるという手軽さです。どれだけ優れたツールであっても、現場でスムーズに使えなければ意味がありません。SynQ Remoteは面倒な登録作業がなく、誰でも簡単にスタートできる点が非常に優れていました。

 

もちろん、指示の出しやすさという面でも大きな違いがあります。すでに社内で使っていたツールでテレビ電話をしても、ただ映像を映すだけでは細かい指示が伝わりませんでしたが、SynQ Remoteは画面上に「ポインタ」を示したり、直接お絵描きをしたりできるため、「ここをもう少しアップで写して」といった指示がピンポイントで確実に通じます。この圧倒的な使いやすさと導入の障壁の低さが、選定の決定打となりました。

 

 

導入時の工夫と現在の活用方法

実地での検証を重ね、「この業務で使う」というルール決めを徹底したのが成功のポイント

―― 新しいツールの導入にあたり、社内で定着させるためにどのような工夫をされましたか。

阿出川主任(アフターメンテナンス事業部)

 

社内を見ていると、新しいツールにすごく興味を持ってくれる人と、操作がままならず敬遠してしまう人で極端に分かれてしまうのが現状の課題でした。そこで、最初から全員に強要するのではなく、まずは扱える人・関心の高い人を「キーマン(現場推進者)」として起用しました。

 

尾崎部長:

定着に向け、私自身が実際に各現場へ足を運び、様々な現場状況の中で「このツールが本当に使えるか」の検証を繰り返し重ねていきました。

 

そうした検証を通じて、現場の方と話し合いながら、現場が迷うことなく動ける具体的な業務オペレーションを設計していきました。そして、「配筋検査や、敷地境界の確認や建築基準法に基づく検査にあたる配置確認検査のこのステップにおいては、必ずSynQ Remoteを使う」という明確なルール決め(業務設定)を徹底して行ったこと。これこそが、ツールを現場へスムーズに浸透させ、形骸化させずに定着させることができた一番のポイントです。

 

※ハーネスを身につけながら現場巡回をする様子

 

建築事業部での現在の使い方とAI議事録

―― 現在、社内ではどのように SynQ Remote を活用されていますか。

 

尾崎部長:

建築事業部では、主に建物の基礎部分の「配筋検査」や、敷地境界・建築確認に関わる「配置確認検査」など、工程上必ず実施が求められる重要な検査業務、そして現場で判断に迷うような問題が発生した際の現場監督のフォローに活用しています。

 

これまでは品質を担保するために「2人体制」で現場を回ってダブルチェックを行っていましたが、現場数が急増する中で限界を迎えていました。現在は、現場にいる現場監督がタブレットやスマートフォンで現場を写し、上司が確認する体制をとっています。

 

さらに、新機能の「AI議事録」が非常に役立っています。トラブルが 100件あれば 100件ともすべて状況が違います。すべての現場を細かく見に行けない中で、SynQ Remoteを起動して打ち合わせをしてもらうことで、現場で「何がどう駄目なのか」の会話の内容がすべて正確なテキストとして残ります。私は後からその要約や記録(対応証跡)を見返すだけで現場の状況を正確に把握でき、責任者として適切な現場判断を下すための材料として非常に重宝しています。




今後の展望

ナレッジを活かした「若手育成」と、社内での「活用拡大」へ

―― 今後のさらなる社内推進や、新機能の活用展望について教えてください。

 

阿出川主任

SynQ Remoteを現場で活用することで、会話内容がそのまま「確実な記録」として残っていく――私たちはまず、この仕組みを定着させることを第一段階として進めてきました。現場への浸透とデータ蓄積が進んだ今、さらなる活用促進に向けて、今後は新機能である「AI報告書機能」も試していきたいと考えています。

 

具体的には、SynQ Remoteの中に自社のフォーマットを登録し、プロンプト(AIへの指示文)を設定することで、現場の会話からボタン一つでヤマト住建仕様の「検査報告書」が自動生成される仕組みの活用を進めていきたいと考えています。

 

尾崎部長:

また、これまでの遠隔対応や打ち合わせを通じて、現場対応における「ベテランの知恵」がデータとして残っていくので、今後はこの蓄積された現場対応生のナレッジを活かして、経験の浅い現場監督の育成や教育の仕組みとしても積極的に使っていけると考えています。
 
まずは興味を持って積極的に使ってくれている現場の先行メンバーを中心に成功事例や良い使い方をさらに検証してもらい、それを組織全体へ波及させていくことで、今後は社内でより活用いただく方を増やしていきたいですね。一定のレベルまでみんなの活用度を引き上げ、全社的に実用的な仕組みとして大きく成長させていきたいと考えています。