導入事例集|SynQ Remote(シンクリモート)

SynQ Remoteで繋がっていれば若手を一人にしても安心

作成者: 安部 美穂|2022/02/26 6:45:47
 

「熱処理のエキスパート集団」をうたう熱産ヒートは工場や現地で溶接する際に必要な予熱・焼鈍装置の製造・販売や、熱処理工事、工業炉の新設・補修などを手掛ける、ものづくりの街北九州になくてはならない会社。海外にも顧客を持ち、確かな技術をもった職人たちが日々研究開発を重ねるプロ集団です。

 
遠隔メンテナンス体制構築の必要性

 

――SynQ Remote(シンクリモート)を導入する背景にはどんなことがありましたか?

我々が取り扱う機器は、販売後も当社がメンテナンスを担当しますが、故障だと呼ばれて顧客の現場に行っても、ホースから水漏れしていただけなど、専門技術が必要ないケースも多々あります。本当に技術者が訪問する必要があるケースかどうかを事前に判断すれば、お客様の設備停止時間の減少や、技術者を派遣することによる経費や時間の削減につながります。また海外で製品を販売する際は、海外でのメンテナンス体制がないことが受注の障壁となってしまうこともあり、遠隔メンテナンス体制を構築することが急務でした。

お客様とのやりとりだけではなく、社内コミュニケーションでも課題がありました。経験や知識を持ったベテラン技術者は貴重な存在で、どうしても仕事が集中してしまいます。少しでも移動を伴う仕事などは若手に任せて、技術者は指揮監督や専門的な仕事に専念したいという思いがありましたね。まずは、社内でベテラン技術者と若手作業員との連絡ツールとして使ってみようということになりました。 

 

言葉だけでは紛らわしい説明もポインタを使えば一目瞭然

 

――社内のどのような場面でSynQ Remote(シンクリモート)をお使いいただいていますか?

 

 

ベテランの目で判断する必要があるとき

例えば熱処理炉を導入している顧客プラント内にて、溶接のステンレス板が外れるという事象が発生します。まず状況確認に行かなければなりませんが、多忙のため若手に代わりに行かせるんですね。ベテラン技術者であれば、外れた溶接の跡を見れば、元々どう溶接されていたかが判断できるのですが、若手一人ではどこをどう確認すればいいのか分かりません。こんな時にSynQ Remoteを使って現場の若手と事務所にいる技術者がリアルタイムで繋がれば、実際の溶接跡を見ながら会話をすることができます。そしてベテラン技術者が撮りたい画角で写真を撮ることもできます。

 

 

若手が初めて一人で操作を行うとき

熱処理炉の操作は正しい手順で行えば危険なものではありませんが、ひとつ操作手順を間違えると大変な危険を伴います。若手に初めて一人で操作を行わせるときに、SynQ Remoteを使えば、技術者が同じ場所に付きっきりでなくても、手順を確認しながら安心して操作を進めることができます。言葉だけでは紛らわしい機器の部位の説明も、ポインタを使えば一目瞭然です。