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建設DXは生産性の向上だけじゃない!? 人材定着や現場品質向上へのデジタル活用術

 2024年、働き方改革法案による残業時間規制の全面施行がはじまり、建設業界は新たな課題と向き合うことになります。これまで「生産性向上」の一点に注目が集まっていた建設DXですが、実はそれだけではありません。人手不足の深刻化が予想される中で、人材の定着や現場の品質向上もまた、デジタル技術を活用して解決すべき重要な課題です。しかし「DXを知ってはいるけれど、何から手をつけていいか分からない」という多くの声も耳にします。このブログでは、そんな建設業界の方々に向けて、人材定着や現場品質の向上に直結するデジタル活用術を具体的に紹介します。2024年問題を契機に、ただ生産性を高めるだけでなく、より良い働き方と高品質な現場管理を実現するためのDXの進め方を探ります。

建設業界が抱える新たな課題とは?

まず初めに、なぜ、いま建設業でDXが注目されているのでしょうか。その背景にある業界の課題をご説明します。

1.少子高齢化による働き手不足

建設業の労働者数は、2000年から2040年にかけて56%減少し、366万人が減ると予測されています。さらに、数年内に多くのベテラン技術者が引退することで、人手不足は一層加速する見込みです。労働力不足の未来は、目前に迫っています。

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2.労働時間の規制

働き方改革法案による改正で労働時間の規制が強化され、一人当たりの労働時間が減少しますこれにより、時間外労働に頼った労働力の確保が難しくなり、建設業における働き手不足と相まって、労働力の総量は劇的に減少していきます。

3.建設投資額の増加

一方、建設投資額は今後10年近くで約9兆円増加します。インバウンド施設、半導体関連施設、インフラの維持・更新など、建設業の仕事量は増加することが予想されます。この増加する仕事量と対照的に、労働力は減少するため、業界には大きなプレッシャーがかかります。Untitled (6)

4.若年層の価値観変化

ベテラン技術者の大量離職に伴い、若手の役割が重要になります。若手をしっかりと育成し、戦力化しておくことが大切になりますが、若者が職場や上司に求めるものが変化してきており、これまでの育成方法は通用しません。以下はリクルートマネジメントソリューションズが行った「理想の上司像」関するアンケートから明らかになった、過去10年間での上司に対する意識変化です。かつては厳しさを前面に出し、背中で語るスタイルの上司が理想とされましたが、現在は各個人に対して丁寧にサポートを行うマネジメントスタイルが求められています

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このように、今後大きな変化が次々と起きる日本の建設業界においては、これまでの延長線上での改善活動ではなく、仕事の進め方を大きく変える変革(トランスフォーメーション)が求められています。

建設DXで解決できることは、生産性の向上だけじゃない!

では、そのような環境下で、建設DXはどのように建設業の課題解決に貢献できるのでしょうか?建設DXに取り組むことで、以下のようなメリットが期待されます。

1.生産性の向上

デジタルツールの利用により、従来の作業時間や移動時間を大幅に削減できます。これにより、無駄な人手を削減し、労働力をより効率的に活用することが可能です。さらに、現場のデータがデジタル化されることで、属人的な知識や技術がチーム全体で共有され、情報の共有がスムーズに行えます。AIの活用による作業の自動化が進むことで、生産性はさらに向上します。

2.働き方改革

建設DXの導入は、現場の働き方を根本から変えています。特に、高齢化が進むベテラン技術者の労働力の活用が変革の好例です。

大手ハウスメーカーD社では、品質検査を行う検査員が全国の現場を訪れる従来の方法から、リモート監理センターを通じて遠隔から検査を行う新しいシステムへと移行しました。これにより、移動が難しい高齢技術者もその豊富な経験を活かし続けることが可能になり、長く働ける環境が整いました。

このような働き方の改革は、労働力不足に直面する建設業界において、未活用だった労働資源を有効活用する方法を提供し、業界全体の生産性向上に寄与しています。また、従来の労働形態を超えた柔軟な働き方の実現により、多様な人材が業界に参加しやすくなるというメリットもあります。

リモート工事監理検査を導入している大東建託株式会社の事例です。
全国の現場を検査する工事監理者の移動時間や交通費が削減され一人当たりの検査可能物件数が増え、限られた時間、限られた人手でも対応が可能になりました。

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3.現場教育・品質向上

労働人口の減少と同時に、ベテラン技術者の退職が進む中、若手の育成は重要な経営課題となっています。経験が十分でない若手が主要な現場管理を担うことが増えているため、安全性と品質の維持は欠かせません。

NEXTSTAGE社では、これに対応するために「リモイク」という遠隔人材育成支援サービスを提供しています。このサービスは、遠隔ビデオ通話アプリを用いて、建築現場技術者を対象に施工管理の実践指導を行います。住宅会社が必要とする特定の工程を選択し、それに沿った指導を提供することで、一人一人のニーズに応じた教育が可能です。

このような取り組みにより、現場の安全と品質を保ちつつ、効率的かつ効果的な若手育成が実現されています。これは、建設業界における品質向上と労働力の確保に直結し、業界全体の持続可能な発展を支える基盤となっています。

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建設DXの第一歩「現場の遠隔化・リモート化」という選択肢

では、どのような建設DXから取り組むとよいでしょうか。第一歩目は、小さな取り組みからはじめ、小さな成功体験を作ることが大切です。建設DXの初歩として、最も簡単に効果が見込めるものとして「現場の遠隔化・リモート化」が挙げられます。特に、現場のコミュニケーション手段として、電話や対面、そしてチャットが主流である場合、そのデジタル化は初めの一歩として理想的です。こうした状況では、建設現場に特化したビデオ通話アプリ「SynQRemote(シンクリモート)」の導入をお勧めします。

「SynQRemote」は、遠隔地からでも直接現場の様子を確認し、即座に指示を出すことができるため、現場管理の効率が格段に向上します。このツールを活用することで、以下のような複数の利点が得られます。

1. リアルタイムで正確な情報共有

現場の問題をリアルタイムで共有し、遠隔地の専門家が直接対応できます。これにより、誤解が減り、より正確な情報交換が可能になります。

2. 技術伝承とリモートでの直接指導

新入社員や未経験者に対して、経験豊富な技術者が遠隔から直接指導を行うことができます。これは人材育成と技術の継承を効果的に支援します。

3.ビデオ通話の文書化と記録活用

ビデオ通話の内容を文字起こしと映像で記録し、後から確認することができます。これにより、品質管理とトレーニングの資料として活用することが可能です。

「SynQRemote」を用いることで、建設現場の生産性を向上させ、人材育成や品質管理を効果的に推進できます。無料トライアルも可能ですので、建設DXの実現に向けてぜひご検討ください。

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遠隔支援を通じて、より効率的で高品質な建設現場を実現しましょう。


下記のブログもぜひご参考にしてください。
✅【建設業向け】いよいよ4月から適用開始!働き方改革関連法まとめ
✅ 現場の遠隔導入どうやって進めた?~成功事例・失敗事例をご紹介~
✅ 遠隔導入の期待効果は?気になる稟議起案内容を解説!

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