事業内容とSynQ Remote（シンクリモート）の対象業務

――御社の業務内容と導入のきっかけを教えてください。

弊社は管工事や電気工事などの設備工事を主とするサブコンです。従業員の多くは施工管理や設計に従事しています。私はその施工管理者たちの施工品質向上の為の検査や、不具合の是正指示及び業務効率化を推進をするのが主な仕事です。

コロナ禍になって、建設業界でもゼネコンを筆頭に遠隔支援や遠隔臨場などリモートツールを取り入れようという動きが盛んになってきました。以前は、現場がある以上現場に行くのは当たり前だと思っていましたが、勉強会や情報収集などからリモートでできることは案外あるということに気づきました。現場事務所にいる施工管理者と現場で施工している職人をつなぐことができないかという視点でツールを探していました。

社内検査――本社にいながら検査や社内撮影が可能に

――今SynQ Remote（シンクリモート）をお使いいただいているのはどのようなシーンですか？

現在利用している現場は道路灯の更新工事です。道路灯を交換していく作業ですが、新しい道路灯は10本20本単位で小分けに入荷されます。そのたびに本数や寸法をチェックする受入検査をします。現場は本社から距離があるので、検査を担当する私が毎回行くのは移動時間がかかり大変な負担になっていました。そこで常に現場にいる施工管理者にSynQ Remote（シンクリモート）をつないでもらうことで、本社にいながら検査や写真撮影が行えるようになりました。

ポインタを出して、カメラのアングルの指示もできますし、遠隔から写真を撮影することができるので、報告に使うための写真も過不足なく撮ることができます。今後、施主・管理者の現地確認もこのような形で進められるように提案していきたいと思います。

施主完了検査――4拠点をつないで

他には施主を含めた作業の完了検査に利用していきたいとも思っています。「LED照明変圧器盤設置」の完了検査では、①社内、②設置現場、③施主設備監視室、④施主の上長、の4拠点をグループ通話で結んで確認しました。

変圧器の容量について、装置に書いてある小さな数字を確認して写真を撮影、絶縁抵抗のメーターを確認、変圧器盤設置に使用したボルトの径をノギスで確認、監視室のモニターに表示されている回路の確認等をビデオ通話で共有しました。4か所同時にデバイス画面を見ながら、会話ができるのは非常に効率が良いと感じました。

導入の決め手

――SynQ Remote（シンクリモート）を導入する決め手となったのはどんな部分ですか？

一番の決め手は、今すでにあるデバイスで始められるということです。他のサービスはカメラなどをそろえる必要があるものが多いですが、人数分買いそろえるというのは躊躇しました。弊社では1人1台iPadを支給して、日常業務で利用しているので、そのiPadと事務所のパソコンで始められるというのはいいなと思いました。

ポインタ機能も出す人によってそれぞれの色が違って、誰がどこを差しているというのが一目瞭然なのも良いと思ったポイントです。ポインタがあることによって、痒い所に手が届くように伝わりやすくなります。音声テキスト変換も、手で入力する必要がなくとても楽です。騒音の現場で視覚的に伝えることもできるので便利です。

現場はコンクリートに囲まれた場所や、少し辺鄙な場所など通信環境が必ずしも良くない場所もあるのですが、通信状況が5段階で分かるインジケーターがついているので、通信環境の判断ができてストレスがないのも、とてもいいと思いました。現時点では試験的な使用ですが、一部改良点を見直していただき、お客様・社内の了解を得られれば、長期的な導入を検討したいと思います。