多国間の工事品質を“遠隔の定期チェック”で向上。移動を置き換え、現場確認回数を増やす取り組み

SNK(ASIA PACIFIC)PTE.LTD.

部署:工事管理
https://www.snkasiapacific.com/

SNK(ASIA PACIFIC)PTE.LTD.

部署:工事管理
https://www.snkasiapacific.com/

業種

空調・設備工事の海外案件における工事管理

主な利用シーン

進捗・品質の定期チェック、状況の早期確認

利用する人

シンガポール側の管理者と現場の所長・スタッフ

使用端末

業務用スマホで現場と拠点を接続し活用

主な利用機能

ポインタ機能

録画

お絵かき

利用場所

シンガポール拠点と各国現場(多国間)

お話を伺った方

SNK(ASIA PASIFIC) 友久保様(工事管理)

Before

課題

  • 半日の確認でも移動に2〜3日かかる
  • 進捗・品質の“今”を早く確認しづらい
  • 工事進行で電波悪化し遠隔確認が難しい

 After

導入効果

  • 移動に頼らず「今つなぐ」即時確認が可能
  • 現場確認回数が増え品質向上につながる
  • 事前撮影→投影で通信不安定でも運用継続

シンガポール、カンボジア、ベトナム、ミャンマー、スリランカ──複数国にまたがる工事現場を束ねる。そんな広域を管理する環境でも、求められるのは品質の向上とスピードです。
そのためには、日々、「早く、正確に、同じ情報で判断する」ことが重要です。進捗が怪しい、品質が気になる、少し違和感がある。そんな“兆し”を見逃さずに手を打てるかどうかが、工事の品質と手戻りを左右します。

 

今回お話を伺ったのは、SNK (ASIA PASIFIC) PTE LTD様

同社では、シンガポール拠点を中心に、各国拠点と連携しながら工事の予算・安全・品質・工程といった管理業務を担っています。各拠点に同様の管理部隊を持ちながらも、グループとしてリソースを融通し合い、複数国の案件を協力して推進する体制を築いています。

 

しかし海外案件では、現地確認のハードルが桁違いです。たとえ半日の確認で済む内容でも、国境を越える移動が発生すれば、短くても2日、通常は3日程度が必要になるケースも珍しくありません。結果として、「現場に行って見たほうが確実だが、すぐには行けない」「今この瞬間の状況だけ把握したいのに、移動がボトルネックになる」──そんなジレンマが、日常業務の判断スピードを鈍らせていました。

 

この課題に対し同社が取り組んだのは、“移動を減らす”だけではありません。移動に依存していた現場確認を遠隔での定期チェックへと置き換え、確認回数そのものを増やすことで、問題の芽を早期に摘み、品質を底上げする運用へ舵を切りました。遠隔映像共有ソリューション SynQ Remote を活用することで、以前は「月1回行けるかどうか」だった現場確認が、状況に応じて「明日つないで確認する」といった判断に変わりつつあります。

 

さらに海外現場ならではの通信不安定という制約にも対応すべく、運用設計も含めて再構築しています。

 

今回は、実際にSynQ Remoteを活用し、シンガポールを拠点に複数国の現場を管理するご担当者に、導入前の課題、そして実際に導入した際のオペレーションやその効果について詳しく伺いました。

 

多国間を束ねる工事管理─SynQ Remote導入の背景

――どのような部署で、どの国・拠点を管轄しているのでしょうか?

エンジニアリング部門で、工事対応を担当しています。予算管理・安全管理・品質管理・工程管理など、工事管理全般を行う部署です。拠点はシンガポールで、同じグループ内の対象国としてはカンボジア、ベトナム、ミャンマー、スリランカなどが入っています。各拠点にも同じような管理部隊があり、拠点ごとに管理しつつ、必要に応じてリソースを融通しながら協力しています。

 

 

 

――導入前は、現場確認にどれくらいの移動負担がありましたか?

国によって違いはありますが、どんなに短くても移動に2日、普通は3日程度かかるのが一般的でした。半日程度の確認であっても、移動が絡むとどうしても大きな時間が必要になります

 

 

――移動負担は、業務上どのような課題につながっていましたか?

現場に行って見たほうが分かることも当然あるので出張自体は必要なのですが、一方で「今の状況だけ早く確認したい」「できるだけ早く問題の芽を摘みたい」といったニーズに対して、移動がボトルネックになっていました。

 

 

 

 

「移動を減らす」から「確認回数を増やす」へ──遠隔の定期チェックという考え方

――SynQ Remote導入後、運用として何が変わりましたか?

移動に丸2日、ないし3日必要だった確認が、遠隔で置き換えられるようになりました。

結果として、現場確認のハードルが下がり、以前は月1回行けるか行けないかだったものが、状況次第で「明日つないでみましょうか」といった形で、より気軽に確認できるようになりました。

 

――「確認回数が増やせる」ことには、どんな意味がありますか?

移動がなくなると“見に行く/確認する”回数を増やせます。進捗が怪しい、何か問題がありそう、という時に早めに確認して、問題の目を摘むことにつながります。
品質向上の観点でも、確認頻度を上げられるメリットは大きいと感じています。

 

 

 

 

現場と“同じ視点”で見るために─定期チェックとしての有効性

――実際には、誰と誰が、どんな場面でSynQ Remoteを使うことが多いですか?

私から現場の所長やスタッフとつないで、現場に行く時間がない時に状況確認するケースが多いです。海外だけでなく、シンガポール国内でも使っています。例えば所長が日本に出張していて現場に行けない時に、現場スタッフと直接つないで確認する、といった使い方です。

 

 

――決められた検査というより、定期的な確認が中心なのでしょうか?

そうですね。形式ばった検査というより、進捗や品質の定期チェックという位置づけで使うことが多いです。

写真や録画は、検査で「指摘を残しておきたい」という時に使うことが多いです。一方、通常のパトロールで回るときは、その場で指摘して直してもらうことが中心で、必要な写真は撮って後からリマインドとして送る、といった使い方で使っています。

 

 

 

海外現場の“通信不安定”を前提に─事前撮影→通話中に投影する特徴的な運用方法

――海外現場のネットワーク環境に対して、どのように工夫していますか?

最初は手探りでしたが、施工が進むと壁や天井が増えて障害物が増え、電波が通りにくくなることがあります。そういう時は、事前に写真や動画を撮影してもらい、それをもとに通話中に確認する形にすると、検査がスムーズに進みます。

 

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現時点では、数をこなしているカンボジアの現場所長ができているくらいです。

他拠点ではまだ「そこまで電波が悪い」状況が顕在化していないので、今後そういう状況が出てきたら都度展開していく想定です。

 

 

目指すのは「週1→週2〜3」──5〜10分でも回る遠隔巡回の未来像

――今後、どのような状態を目指していますか?

私を含まず、拠点同士、もしくは拠点内で積極的に使える状況に持っていきたいです。その結果として現場確認の回数が増え、品質向上につながるのが理想です。
例えば週1回の巡回を週2〜3回にして、1回5〜10分でもいいので、所長が現場を巡回するときに一緒に内容を見る、ということが気軽にできるようになればと思っています。

 

最後に

海外複数拠点をまたぐ工事管理では、距離そのもの以上に「確認のための移動が意思決定の速度を左右する」ことが大きな制約になります。半日の確認でも移動に2〜3日を要する環境では、現場の兆しを早期に捉えることが難しくなりがちです。

 

SNK (ASIA PASIFIC) PTE LTD様の取り組みは、SynQ Remoteを単なる移動削減に留めず、遠隔の定期チェックとして回すことで確認回数を増やし、問題の芽を早期に摘む運用へ転換している点が印象的でした。加えて、通信が不安定な現場では「事前撮影→通話中に投影」という工夫で精度を担保しています。

 

今後の鍵は、こうした成功パターンを属人化させず、拠点内・拠点間に“型”として展開していくこと。週1回を週2〜3回へ、5〜10分でも早く見る──その状態づくりに向けて、運用の標準化と横展開支援が重要になっていくと思います。

我々も精一杯支援させていただければと思いました。

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